なぜ今、英検準1級対策の相談が急増しているのか？
最近、「英検準1級を取りたいので指導してほしい」という相談が非常に増えています。
「推薦入試で有利にしたい」
「総合型選抜に必要だから」
「学校で準1級を取れと言われた」
このような理由で、英検準1級対策を希望する生徒・保護者が増えています。
しかし実際に指導し始めると、
準1級対策をスタートできるレベルに達していない生徒が圧倒的に多いということです。
2級に合格したけれども、なかなか準１級に合格できないので、合格させてほしいということのようです。
最近では、英検対策専門の塾も増えています。
準1級を目指す前に立ちはだかる“基礎不足”という壁
英検対策と大学入試対策は全く異なります！大学入試にも英語がありますが、英検準１級に合格できる英語力は、基礎がある程度あるというレベルなのです！
英検準１級合格があるとGMARCHレベル以上の大学には、合格できるかもしれない英語力があるかもしれないということだけなのです。
英検１級を取得している社会人の教え子でも、私のところに英語を習いに来ています。
文法の理解不足が最大のブレーキ
＊５文型が曖昧
＊時制の感覚がない
＊関係詞が理解できない
＊長文中の文構造が見抜けない
中学３年生や高１生であれば、時間的な余裕がありますので、上記の文法の穴も埋めることができるのですが、高２生や高３生ですと時間的な余裕はなくなります。
この状態でいくら英検対策をしても、
正答率が上がらず、モチベーションも下がります。
結構文法のミスは多いのですよ！「文法を知らない」あるいは「忘れている？」のかもしれませんが。
語彙力不足は“準1級の世界”に到達すらできない
準1級の長文は語彙レベルが高く、
共通テストレベル（大学入試基礎）に未達の場合、
ほとんどの文が「知らない単語の羅列」になります。
リスニング・スピーキングが伸びない本当の理由
リスニングは“聞こえない”のではなく“処理できていない”
準1級のリスニングは内容が高度で、
• 文が長い
• 関係詞や分詞構文が多い
• 話者の意図推測問題が中心
つまり、基礎文法が弱いと
耳ではなく“頭”が追い付かない。
音声練習をしても伸びないのはこのためです。
もちろん英単語力がなければ、聞き取れません！
スピーキングは“文章を作れない”ことが落ちる原因
もちろん英単語を言えな生徒もいますが、英単語は言えるのに文が作れない生徒が多いのも事実です。
理由は簡単で、
• 主語＋動詞で文が作れない
• 接続詞が使えない
• 時制が安定しない
• 賛成・反対の構成ができない
基礎がないと、
どう練習しても幼稚な英語から抜け出せません。
基本的な文構造を理解していないので、英文を作り上げられないのです。結果文法のミスも犯してしまいます。
準1級合格＆大学受験に本当に効く“正しい指導ステップ”
Step1：中学〜高1レベル文法の穴を“ゼロ”にする
基本的な英文法を理解していないので、英語力が伸びないのですが。英検2級までは何とか合格はできるのですが。準１級には文法の力は大切になります。
特に以下は必須です。
• 5文型
• 時制・完了形
• 準動詞
• 関係詞
• 比較
• 仮定法の基礎
ここができれば長文の理解が一気に上がります。
ここができない生徒が多いですよ！
英検準１級の対策をすれば、合格できると勘違いしてはいけません！
step2：共通テストレベルの語彙・読解を固める
準1級単語に突入する前に、
“基礎語彙2000語＋頻出読解”が鉄則。
先ず共通テストレベルの問題が８０％以上は取れるような学力が必要なのです！
共通テストは高校生として必要な学力になります。つまり共通テストで８０％以上が取れるようになると、英検準１級にも合格への道へ導かれるのです。それでも基礎学力なのですよ！それだけで英検準１級には合格できません！
Step3：リスニングは“文構造処理”を鍛えてから音声練習
• 主語・動詞の瞬間認識
• 意味のかたまり（チャンク）の把握
• 推測読み
これらを訓練してからリスニングをすると、急激に伸びます。
基礎英語力がない生徒に、「推測しながら読んで」「推測しながら聞いて」と言っても、何をどう推測すれば良いのかわからないようです。
Step4：スピーキングは“型”を覚えれば誰でも話せる
準1級面接は
「英語力」よりも「構成力」が問われます。
• 賛成／反対の型
• 理由を述べる型
• 例示の型
• 結論の型
この4つを固めると、誰でも論理的に話せます。
上記ができていないので、speakingもできないのです！
生徒に繰り返し言っていますが、なかなかやれません！
上記の英文の例をたくさん覚えて口から直ぐに出せるようにすれば、良いのだと言っても、覚えない！
実際には、家で一人でやれないのです！私の目の前で覚えてもらうときちんとできるようになるのです！授業をたくさん取ってもらわないと、英検準１級には合格しないのです！私は日々なかなか大変です！
英検準１級は、大学２年生レベルの英語ですから。それも優秀な大学生レベルです！小さな子であればあるほど、やる勉強内容や量が少ないので、英語力を形成できる時間的な余裕があるのです！
でも高３生や高２生であれば、授業は難しく宿題も多くやるべき科目や内容も多いので、英語力を伸ばす時間が少なくなります！
ですから、英検準１級は中学３年生あるいは高１生までに取得するのが良いのですよ！
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まとめ：英検も受験も“基礎がすべてを決める”
英検準1級を目指すこと自体は素晴らしい目標です。
しかし——
基礎なくして合格なし。
基礎なくして大学受験の成功なし。
正しい順番で学べば、誰でも必ず伸びます。
英語で結果を出したい方は、ぜひ早めに準備を始めてください。
２０２０年～の合格実績
・２０２３年：お茶の水女子大学・筑波大学（推薦合格）
・２０２１・２０２３：早稲田大学 合格
・２０２０年：慶応大学（経済・商・SFC）２名 早稲田大学（商・社学）合格
執筆者紹介：クラウンアカデミー代表・近藤陽子
大学受験指導歴35年以上。
東京本郷校・龍ヶ崎市駅前校を運営する クラウンアカデミー代表。
2歳〜大人まで延べ数千名以上を指導し、 英語・国語・小論文・世界史を中心に 「読み・書き・考える力」を育てる指導を続けてきました。
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